◆コミニケーションとストローク法

2016年、最大11.5ゲーム差をつけられながらも、逆転につぐ逆転の末、
念願の日本一を手にしたプロ野球北海道日本ハムファイターズ。

話題の中心は投手と打者の「二刀流」で大活躍した大谷翔平選手に集まりましたが、
同時に、栗山英樹監督の指導力というものも注目されました。

監督就任直後から栗山監督の「栗山イズム」は話題を集めています。
栗山イズムの特徴は、「人事掌握を自分で行う」ことと「コミュニケーションの量」です。

つまりは、コーチという指導者がいても、監督は指揮官として選手一人一人と
直接話しコミュニケーションを取ります。

キャンプインの元日初日から毎日選手とともに時間を過ごし、一対一で対話をします。
これには、若い選手は恐縮と同時に感動し、

「僕のような下っ端にまで、監督が連日声をかけてくれるなんて信じられません。
監督が見てくれていると思うだけで、

『がんばるぞ!』と俄然ヤル気がでてきます」と話しています。
こうしたコミュニケーションの中で、選手一人一人のしたい事、または
もどかしい思いや悔しさ等を共有しています。

また、こんなエピソードもあります。
打率低迷で解雇も覚悟していたレアード選手に対し、監督は
「君のプレーをビデオで入念に見て、絶対に活躍できると確信して日本に呼んだ。

君は必ずやれると思っている。これからも使い続けるのでそのつもりで頼む」と、
また、主砲中田選手が打撃不振で自ら2軍行きを志願しようとした際には、

「もう一回、一から頑張ろう。翔で勝負してダメだったら俺は納得できる」と声をかけました。
これは、クビを恐れてプレーに集中できなくては力を発揮できないと思った指揮官の
、期待感を込めた激励でした。

栗山イズムを一言で表すなら、「信じる力」ではないでしょうか。子育てやマネージメント、
ひいては人間関係におけるコミュニケーション全般に必要なことであり、基本がこの信じることです。

「気にかけてくれる」「思いを共有してくれる」「信じてくれる」、こういったことが
人の力を最大に伸ばし発揮させてくれます。

我が子を常に気にかけ褒め叱る親、苦楽を共にし思いを共有してくれる指導者、
期待を込め信じてくれる上司、こんな環境こそが本当の力を発揮する為のスタートラインで、

本当の勝負はそこからです。どこまでも信じ声をかけ続けていく、
その継続がその人のとてつもない力を引き出すのです。

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