ものづくりの世界、現場での作業を長くつづけると
安全作業に配慮するものの、ケガも残念ながらあるものです。
私の先輩で射出成型機、新機種の金型を海外工場に
入れ込む際メンテナンス時に、顔に何千度にもなる樹脂をかかった
技術者がいました。
無事に定年を迎えましたが、何十年も金型を磨き、
仕上げ続けた、指は平べったくカエルのように変形していました。
しかしその先輩は、定年の際のあいさつで、
最高の笑顔でニコニコと、「これはひとつの私の勲章です!」。
そう、言い放っていました。
近年は加工機の精度も飛躍的に向上し、
レーザーや、放電加工機で加工が出来なかった形状も
多軸のドリル加工で、ミクロンの切削加工精度も出せるのです。
しかし、最終の金型合わせ作業では人の手
技術者の仕上げ作業が、今だ必要としている現状もあります。
また、海外への技術流出も問題になる中
日本の強い製造業の時代は、こうゆう職人によって支えられてきたのです。
・こんな手になっちゃって・・・泣きとほほ
でなく
・これは、生きた証し、勲章なんだ!
どう受け取るかは、自分しだいなのですね。
ちなみに、本田宗一郎さんのお礼の会でも、ケガのある手を誇らしげに
広げた、宗一郎さんの写真がありました。
コップに入った少しの水。
①これだけ~か(ブツブツ文句・・・)
②水があるだけでもありがたい(ゴクゴクと・・)
どうフレームを返るか、積み上げていくかで
メンタル・トレーニングの世界でも、天地の差が出るようですよ。